９６４−１　カレラ　２　エンジンオーバーホール

　　　　

　このエンジンは事故でクランクケースのミッション結合部分にクラックがはいった為、本来ならケース交換となるが新品ケースが６０万円するためやむなく溶接修理となった。
溶接でクランクケースがひずんでいる可能性があるためクランクメタルのクリアランスをこれから調べるところです。

思わずゲゲッという感じでケース交換を強く薦めたんですが、中古エンジンも見つからなかったこともあって溶接と相成りました。
シリンダーフットの入る部分が無事だった事、１−３側のクランクケースだった事についてはラッキーと言えるかもしれません。　　当社では今回のようなクラックのはいったエンジンは今後するつもりはありません。

　　

クランクケースを縫っている通しボルト（スルーボルト）ですが両端にＯリングをセットして組み付けます。
このＯリングを交換するにはシリンダーを外す必要があります。　ピストンは外す必要はない。
９６４、９９３はこの部分からよくオイルが漏ります。　Ｏリングの入るクランクケース側の部分に巣（ピンホール）があることがありそこからオイルが洩れている場合もあるので注意が必要です。
この部分のＯリングの交換の為にシリンダーまでのオーバーホールになりますが、この部分までのガスケットは全部替えることになるのであちこちから洩れている車ならいっそのことスルーボルトまでのオーバーホールをすればオイル洩れのないバッチリのエンジンになります。